アヴェンジャー
「アヴェンジャー(上)(下)」フレデリック・フォーサイス 角川書店
フォーサイス待望の新作。
「オペラ座の怪人」の後日談である「マンハッタンの怪人」が出たときは、フォーサイス、どうしたの?と思ったが、今回はフォーサイス得意のアクション、冒険小説、サスペンス
孫を惨殺された大富豪が、裁きを受けさせるため、犯人の確保を依頼。ただし、単なる復讐ではなく、法に基づいた裁判を行うため、生きたまま捕まえる、というもの。
テンポのよい短いチャプターに分かれ、現在と過去がカットバックのように語られる。読み出したら止まらない。
最後にちゃんと、「なるほど」と思わせるオチがあり、読後の爽快感あり。
本筋にはあまり関係ないが、ベトナム戦争時のトンネルの描写は圧巻。フォーサイス好みの「男の友情」もいいね。